すりみ連合,新たな進化 "鉄槌ピシャゲルド"を聴く

読者の皆さん,こんにちわ.1周年フェス,楽しんでいるだろうか.執筆時は丁度そのフェスの真っ只中であり,私もフェスマッチに興じたいところではあるのだが...編集長の鶴の一声で不定期刊行が決まってしまうので,フェス中にも関わらず締切に追われ,執筆作業をさせられている.はあ......

おっと,このままでは執筆者の愚痴になってしまう.そうではなく,今回は,先日発表されたすりみ連合の新曲"鉄槌ピシャゲルド"を深堀りする特集となる.

メンバーのフウカ氏・ウツホ氏とのケンカ(...というか,一方的な暴力?)を経てマンタロー氏が書き上げたこの1曲.楽曲前半は,3人の口論(...?)がそのままサンプリングされて使用されるという,中々にアクロバティックな構成だ.因みに,公式MVでは歌詞(なのか?)が確認できるので,興味のある読者はそちらも参照されたし.
そして後半は,すりみ連合らしいサウンドに溢れたサビとなる.民族的な情緒に満ちたコード感,荒々しいベースとドラム! これぞバンカラの,すりみ連合の音楽だろう.
しかし1点,非常に興味深い点がある.先日のH2Whoaの特集で,"ハイカラ音楽は引掛けたコードが特徴"と書いたが,サビにその特徴が見られる.3人の歌声が上へ上へ上がっていく裏でバック隊が下がっていくのがたまらない.RONOMAT...もといマンタロー氏は,シオカラーズとのコラボを通して新たな音楽の模索をしていたのかもしれない.

やはり,すりみ連合のエンタメ的成功におけるマンタロー氏の貢献は計り知れないものがあるだろう.つまるところ,ロジカルに考えればすりみ連合のリーダーはマンタロー氏1択ではないだろうか? ...なんだ君たち,その手に構えているブキを下ろしてくれはしないだろうか.
何はともあれ,バンカラ音楽界には様々なところから暴風が吹き荒れているようだ.次はどんな変化が生まれるのだろうか? 混沌が生み出す新たな音楽の形に期待したい.

それでは執筆者はフェスマッチにカチコミしてくるので,ご一緒した時はお手柔らかにお願いしたい.

執筆者:ヤドリ・ヒラメギ
音楽をロジカルに,がモットーの平凡音楽ライター.
バトルを楽しむために音楽を聴いているのか音楽を聴くためにバトルに行っているのか,たまに分からなくなる.

(バンカラ街のゴミ捨て場から見つかった音楽情報誌より抜粋)